2013/02/19

『遅れて来たメッセンジャー』楠見朋彦

作:楠見朋彦

切手の交換サイトを運営するぼくのもとに、ある日、不思議なメールが届いた。差出人は「わたし」。どうやら十年以上も前に文通していた、切手愛好家の年上の女性らしい。外国へ行くと聞いてから、ずっと音信不通だったのに。どこか謎かけのような口ぶりのメールに、三十を過ぎたぼくは、十代のころの忘れかけていた日々を徐々に思い出す。
やがて「あの場所」に呼び出され、ためらいつつも出かけて行くのだが、二人の間、そして過ぎた歳月の中間には、阪神・淡路大震災の失われた記憶がクレヴァスのように口をあけていた……。

すばる文学賞受賞作家、楠見朋彦氏がブログ連載に挑戦したオリジナル短編作品。

2012年4月7日、「ラジオ文芸館」(NHKラジオ第1)で本作品が放送されました。

価格:420円(税込)
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<楠見朋彦 プロフィール>
1972  大阪府生まれ
1994  塚本邦雄に師事
1999  すばる文学賞 受賞
2000 「零歳の詩人」「マルコ・ポーロと私」芥川賞候補
平成12年度大阪市咲くやこの花賞 受賞
2001  書き下ろし長篇小説「釈迦が寝言」
2003  書き下ろし長篇小説「ジャンヌ、裁かるる」
2005 「小鳥の母」芥川賞候補
玲瓏賞 受賞
2009 「塚本邦雄の青春」
2010  前川佐美雄賞 受賞
歌集「神庭の瀧」
平成22年度半どんの会現代芸術賞 受賞

TIAOBooks::Editor's Note - 楠見朋彦さんとの出会い

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